注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/31 17:00
    (6503) 三菱電機 FA・インフラ堅調で上方修正 26年3月期純利益14%増へ
    三菱電機(6503)は31日、2026年3月期の連結純利益が前期比14%増の3700億円になる見通しと発表した。従来予想(3400億円)から300億円上方修正し、増益幅を拡大した。工場自動化(FA)機器を中心とするインダストリー・モビリティ分野や、社会・エネルギーシステムなどインフラ関連事業の堅調な需要が寄与する。売上高は前期比3%増の5兆6700億円(従来予想比2700億円増)と見込み、営業利益は9.7%増の4300億円で据え置いた。

    2026年3月期上期(4~9月)の売上高は前年同期比3%増の2兆7325億円、営業利益は27%増の2243億円と過去最高を更新。FAシステムではAI関連や工作機械向け投資が拡大し、営業利益は前年同期比45%増の340億円に伸びた。社会・エネルギーシステムでは公共・交通事業の案件増加や再生可能エネルギー関連の受注が業績を押し上げた。一方で空調・家電は為替影響や費用増で減益となった。

    営業キャッシュフローは前年同期比732億円増の3447億円と堅調。期末配当予想は1株30円とし、年間配当は55円(前期比5円増)とする。自己株式の取得も進め、株主還元姿勢を強化している。財務体質も良好で、自己資本比率は62.8%に上昇した。

    今後はFAやインフラを成長軸に、円安を背景とした海外展開や価格改善を進める方針。米国関税対応などコスト要因を織り込みつつも、事業体質の強化を継続する。市場では「製造業の自動化需要が底堅く、今後も安定した収益拡大が見込める」と評価する声が出ている。

    三菱電機はFAシステムや社会インフラ事業を中心に高収益化が進んでおり、営業利益率も改善傾向にある。株主還元も強化され、安定成長が期待できる。半導体関連の回復が加わればさらなる上振れ余地があるとして、当面は「買い」継続が妥当だ。

株式情報更新 (11月2日)


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