注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/14 10:35
    (9434) ソフトバンク ソフトバンクとオラクル、国産データ主権クラウドで協業 26年4月から順次提供へ
    (9434)ソフトバンクは、米オラクルと協業し、データを自国内で安全に管理できる「ソブリンクラウド(データ主権型クラウド)」の提供を開始する。新サービス「Cloud PF Type A」を2026年4月に東日本データセンターで立ち上げ、同年10月には西日本へ展開する。オラクルの「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を基盤に、AI解析や業務自動化などの高度サービスを順次導入し、企業や自治体の機密データを守る国内運用体制を整備する。

    この動きは、政府が推進するデジタル主権確保や官公庁クラウド調達方針にも合致しており、官民をまたぐ需要を取り込む狙いがある。ソフトバンクは「Stargate」構想など国内AIデータセンター整備を進めており、通信・AIクラウドを統合した次世代インフラの構築を加速する方針だ。

    業績面では、2025年3月期に売上高6兆5443億円(前期比8%増)、営業利益9890億円、当期純利益5261億円を計上し、いずれも堅調に推移した。2026年3月期は売上高6兆7000億円、営業利益1兆円、純利益5400億円を予想しており、過去最高益を見込む。スマートフォン契約数の増加や高単価プランへの移行が続くほか、法人部門では生成AIデータセンター需要が旺盛だ。決済子会社のPayPayも高成長を維持し、グループ収益を押し上げている。

    8月には事務手数料を引き上げ、携帯料金の値上げも検討しており、物価高を背景に価格転嫁を進める構え。順調に進めば業績上振れ要因となる見通しだ。年間配当は安定的に86円を維持し、高い株主還元姿勢を続けている。

    市場では、ソブリンクラウド事業を通じた官公庁・企業向けの新収益モデル確立を評価する声が多く、AIクラウド融合戦略の進展が株価の再評価を促す可能性がある。

株式情報更新 (10月14日)


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