（3405）クラレは、表面処理事業の強化による売上高100億円の達成を目指す方針を明らかにした。2023年には米国ネルンボ社買収を通じて、有機基材の高機能化技術を獲得し、PFAS規制対応など環境技術を強化した。冷却機器事業も新たなターゲットとして、生成AI用データセンターなど高成長分野への展開を加速している。

中期経営計画「PASSION 2026」では、2026年に売上高9,000億円、営業利益1,100億円を目標に掲げているが、最新の2025年12月期通期予想は売上高8,400億円、営業利益690億円、最終利益330億円と下方修正。第2四半期累計では営業利益263億円（前年同期比42％減）、最終利益140億円（同54％減）となった。

事業ポートフォリオ高度化と資本政策を通じて、表面処理などスペシャリティ分野が30年以降の新たな成長ドライバーとなる見通しだ。