（9984）ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は、株主総会で「10年後にASI（人工超知能）分野で世界最大、ナンバー1のプラットフォーマーになる」との強い決意を表明した。孫氏はその中核を担う存在として、傘下で半導体設計を手がけるアームと、巨額出資を決断した米OpenAIを挙げた。

OpenAIへの出資額は過去分を含め約4.8兆円に達しており、孫氏は「OpenAIの売上高の急伸を踏まえ、あと数年で株式市場に上場できる」との見通しを示した。OpenAIは2025年の売上高を前年比3倍の127億ドル（約1.9兆円）と見込んでおり、対話型AI「ChatGPT」の有料サービスが成長を牽引している。孫氏は「OpenAIはいずれ上場し、将来的には地球上で最も価値ある企業になる」と自信を見せた。

今後もソフトバンクグループはAIインフラへの巨額投資を継続し、ASI時代の産業基盤の中核を担う戦略を鮮明にしている。グループのAI領域での攻勢とOpenAIの上場動向は今後の株価材料として注視すべきテーマだ。