注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/20 12:13
    (5801) 古河電気工業 京大と超電導ケーブル共同開発、小型核融合炉を視野に2040年実装へ
    (5801)古河電気工業は、京都大学や産業技術総合研究所、高エネルギー加速器研究機構と共同で、高機能超電導ケーブルの開発を始めたと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、2040年の社会実装を目指す。古河電工の高温超電導線材と京都大学のケーブル設計技術を融合し、超強力な電磁石やモーター用コイル材料への応用を狙う。

    開発の中核となるのは、京大が有する柔軟で低損失な「SCSC?IFBケーブル」技術。電流損失を低減するため、線材の超電導層を細径化し、局所欠陥時にも電流を迂回させる構造を採用する。京大が設計・試作を担い、古河電工が高温超電導線材を供給する。量産化を視野に入れた統合技術の確立も進め、医療機器の小型化や小型核融合炉開発など幅広い分野での応用を見込む。

    業績面では、2025年3月期に売上高1兆2017億円、営業利益470億円を計上。2026年3月期は売上高1兆2000億円(微減)、営業利益530億円と増益を計画する。銅箔事業の為替影響や半導体製造用テープの減収を自動車部品・電池部門の増収で補う構図だ。年間配当は前期と同じ120円を維持する。

    電磁石・エネルギー関連分野の高機能化需要が追い風で、同社の材料技術が次世代エネルギーや医療分野に広がる期待がある。中長期的には超電導分野の成長が収益の新たな柱となる可能性がある。

    短期的な業績は横ばいながら、超電導や核融合といった先端分野への参画は将来の収益拡大要因となり得る。

株式情報更新 (10月20日)


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