（6479）ミネベアミツミは、生成AI関連の需要拡大を背景に、データセンターのサーバー冷却用ファンモーターの販売を大きく伸ばしている。サーバー向けを含む電源市場向けファンモーターにおいて、同社のシェアは5割を超え、業界トップクラスの地位を確立している。データセンターの高密度化やAI処理の増加に伴い、冷却性能と信頼性が一層求められる中、同社の高精度ベアリングや自社開発のドライバーICを活用したファンモーターが高く評価されている。

また、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ（IGBT）や炭化ケイ素（SiC）パワー半導体など、独自技術を生かした電源製品もデータセンター向け需要の成長を後押ししている。これらの半導体は高効率・高耐久性を実現し、今後のAI・クラウドインフラ拡大に不可欠な存在となっている。

2025年3月期の連結業績は、売上高1兆5,227億円（前期比8.6％増）、営業利益945億円（同28.5％増）、最終利益594億円（同10％増）と過去最高を更新した。今期もデータセンター関連の需要拡大が業績を牽引する見通しだ。AI・データセンター投資の拡大を背景に中期的な上昇余地が期待できる。