ダウ平均は4日続落となった。米国の関税発動に対して、EU・カナダが報復関税を執るため、貿易摩擦の激化を憂慮している。トランプ大統領は、「EU加盟国からのすべてのワイン、シャンパン、アルコール製品に200%の関税を課す」と表明した。「EUは世界で最も敵対的で関税などを乱用する」と非難を強めている。

関税の応酬になれば貿易摩擦を通じた世界経済への悪影響が懸念される。米国の世論調査では、トランプ氏の行動は常軌を逸しているという見方が大勢だが、まだ序盤戦で交渉による解決の糸口は見えない。

新規失業保険申請は、前週比2000件減の22万件となった。2週連続の改善で、失業保険受給者総数は187万人と、2万7000人の減少となった。2月の米生産者物価指数(PPI)は前月比横ばいの0.3%となった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIは前月比0.1%低下し、インフレ懸念は沈静化している。