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    【米国株式市況】中東情勢緊迫と雇用統計悪化でリスク回避、半導体株が急落
    中東情勢の急激な緊迫化と米労働市場の減速を示す雇用統計が重なり、米株式市場では投資家のリスク回避姿勢が強まった。米国とイスラエルによるイラン攻撃を巡る軍事衝突が続き、イラン革命防衛隊がホルムズ海峡封鎖を警告したことで地政学リスクが急上昇。さらに原油先物WTIは一時92ドル台まで上昇し、インフレ再燃への警戒が強まった。加えて2月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比9万2000人減と、市場予想の5万人増を大きく下回り、労働市場の減速が鮮明となった。トランプ大統領がイランに対し「無条件降伏以外あり得ない」と発言したこともあり、軍事衝突の長期化懸念が市場心理を冷やした。

    個別株ではAI半導体関連の下げが目立った。半導体装置のアプライド・マテリアルズは6.28%安、インテルは5.50%安、アームは5.17%安と急落。AI需要拡大を背景に上昇を続けてきたエヌビディアも2.97%下落し、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も3.51%安となるなど、AI半導体株の調整色が強まった。地政学リスクの高まりによるリスク資産圧縮が背景とみられる。

    メガテックも軟調で、アマゾンは2.65%安、メタ・プラットフォームズは2.37%安、アップルは1.08%安となった。クラウド関連ではオラクルが1.18%安、半導体設計のクアルコムも0.98%安となり、AI関連株全体に売りが広がった。一方、マイクロソフトは0.41%安にとどまり、比較的底堅い動きとなった。

    金融株も弱く、JPモルガン・チェースは1.38%安、ゴールドマン・サックスは1.68%安となった。原油価格上昇にもかかわらずエネルギー株はまちまちで、シェブロンは小幅高にとどまった。

    ダウ構成銘柄では、ボーイングが4.07%上昇し指数の上昇寄与度で目立った。航空機需要の回復期待に加え、地政学的緊張の高まりが防衛関連需要への思惑を強めたことが背景とみられる。一方でキャタピラーは3.56%安と大きく下落し、景気敏感株への売りが広がった。また医薬品のメルクや生活必需品のプロクター・アンド・ギャンブルも2%前後下落し、ディフェンシブ株にも利益確定売りが出た。

    総じてこの日の米市場は、
    中東情勢の激化
    原油価格の急騰
    弱い雇用統計

    という三つの材料が重なり、AI半導体株を中心としたリスク資産の調整が進む展開となった。市場では今後も中東情勢とエネルギー価格の動向が株式市場の最大の変動要因として意識されている。

株式情報更新 (3月6日)


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