米半導体大手ブロードコム（AVGO）の株価が13日の米市場で一時10％を超える急伸を見せた。同社が同日朝、オープンAIと共同で人工知能（AI）向けの新型半導体を開発する計画を発表したことが材料視された。生成AIブームの再燃を背景に、AI関連需要の拡大期待が一気に高まった。市場では、半導体の設計や製造工程での技術優位性を生かした戦略が評価されている。

ブロードコムは通信機器やデータセンター向けの半導体で高いシェアを持ち、AIサーバーやネットワーク機器向け需要を取り込む構えだ。特に、AI処理を最適化するためのカスタムチップ開発を進めており、オープンAIとの提携は製品性能や供給面での信頼性向上につながるとの見方が強い。

ブロードコムは6月にクラウド事業のソフトウェア部門を再編しており、ハード・ソフト両面でAIエコシステムの構築を急ぐ。市場では「AI半導体の勢力図がNVIDIAとブロードコムの二強体制に移行する可能性もある」との声も出ている。