ジーンテクノサイエンスは、2020年3月5日、大分大学と再生医療事業基盤の歯髄幹細胞を活用し、末梢神経麻痺の治療法創出に向けて共同研究契約を締結したと発表した。末梢神経麻痺は、事故や腫瘍手術、自己免疫疾患などを原因に、手指や四肢、顔面などの神経が損傷されることで生じる運動・感覚機能障害。治療には、神経移植や人工神経チューブを埋植することで回復を目指すが、機能再生効果が不十分という課題がある。

歯髄幹細胞の優れた神経再生能力で、現行療法の課題を克服できる可能性があるとしている。

また、名古屋大学と歯髄幹細胞を活用した脊髄損傷に対する新たな治療法創出に向けて共同研究契約を締結したと発表した。脊髄損傷は、交通事故やスポーツ事故などで脊髄の中枢神経が損傷されることで生じる運動・感覚機能障害。治療では、リハビリテーションが行われるが、効果は限定的となっている。

歯髄幹細胞の神経再生能力で、神経機能の低下を防いだり、失った神経機能を回復できる可能性があるとしている。

ジーンテクノサイエンスの株価は8円安の740円で推移している。