注目銘柄

    注目銘柄 2019/3/25 10:09
    (6981) 村田製作所 5G投資が加速、電子部品セクターへ恩恵
    中国通信大手3社(チャイナモバイル・チャイナテレコム・チャイナユニコム)が5G投資に着手し、2019年の投資総額が前年比6%増の3000億元(5兆円)となる。うち5G向けは5000億円規模だが、今後数年で20兆円に膨らむと見られている。通信機器の納入ではファーウェイが50%程度で、エリクソンが22%、ZTEが16%と見られる。米国から締め出された中国勢は、国内投資でメーカーを支えるが、部品を供給する村田製作所、太陽誘電、京セラなどにも追い風となる。

    ファーウェイスマホの新型モデルの生産が本格化する夏までに、村田製作所への通信部品発注を通常の2倍としたほか、京セラやロームも追加発注を受けている。ファーウェイが米国製部品の調達が困難になっていることが背景で、日本企業との取引額を昨年の66億ドルから80億ドルに増やす計画を示した。ファーウェイやZTEの基地局はようやく商用化レベルに達しており、本格出荷はこれからとなる。

    米国は中国製品の使用を禁じる2019年度米国防権限法を成立させたが、ファーウェイは憲法違反として、訴訟を提起している。EUの欧州委員会はファーウェイの排除を認めず、各国の安全保障上の判断に任せる方針のようだ。スペイン、ポルトガル、イタリアはファーウェイを支持し、ドイツもメルケル首相が排除する必要なしとの見方を示している。

    5Gの普及は2020年以降に本格化する。村田が開発した樹脂多層基板「メトロサーク」は5G用途を前提にしており、MLCC(積層セラミックスコンデンサ)、SAWフィルター、無線LANモジュールなどトップシェアの製品も多い。電子部品株はいずれ復活することになる。村田製作所は3月31日を基準日に1株を3株に分割する。

株式情報更新 (5月16日)


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