注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/17 08:17
    (7011) 三菱重工業 AI電力需要が追い風、豪州艦艇採用で存在感高まる
    (7011)三菱重工業は、2025年3月期に過去最高益を更新した。人工知能(AI)の普及拡大に伴う電力需要増加や脱炭素化への取り組みが、発電用ガスタービン事業を押し上げた。航空エンジン防衛装備品も堅調に推移し、増収増益を確保した。売上高は5兆271億円、経常利益は37兆4,531億円と好調を維持。最終利益は2,454億円と前期比10%増となった。

    2026年3月期の会社計画では、売上高を4兆7,500億円、経常利益を3,700億円、最終利益を2,300億円とやや保守的に見込む。これは原材料コストや為替変動リスクを織り込んだ慎重姿勢による。年間配当は1円増配の24円を計画し、安定した株主還元姿勢を続ける。

    防衛関連では、オーストラリア海軍が次期フリゲート艦に三菱重工製の新型艦を採用する見通しとなった。契約が締結されれば、日本初の護衛艦輸出案件となる見込みで、同社の国際展開に新たな一歩を刻む。AIやエネルギー転換、防衛といった成長分野の複合的な追い風を背景に、事業基盤の強化が進む構図だ。

    AIインフラ向け電源需要、防衛装備輸出、航空エンジン事業の回復といった複数の成長軸を持ち、収益構造は安定している。次期中期計画では再エネ・水素分野の拡大も焦点となり、長期的には上値余地が大きい。短期的な為替リスクを考慮しても、中長期での買い姿勢を維持したい。

株式情報更新 (10月20日)


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