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    2023/11/27 08:44
    (5801) 古河電気工業 超低遅延ネットワークキャンパスの実験開始
    慶應義塾大学と古河電気工業は、総務省「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発」プロジェクトの一環として、空孔コアファイバケーブルを慶應義塾大学新川崎タウンキャンパス内の「慶應義塾大学未来光ネットワークオープン研究センター」に敷設し、複数のビル間を結ぶ超低遅延ネットワークキャンパスの実験を開始した。

    「空孔コアファイバ」は、従来のガラスコアファイバと比較して、30%以上の低遅延化と1.5倍の通信速度(信号伝送速度の限界である光速と同程度)を実現する。これにより、Beyond 5G時代に本格化する自動運転や遠隔ロボット(遠隔手術)、金融などの高速取引といったサービスの実現において極めて重要な超低遅延性を有する。

    今回の実験では、慶應義塾大学は、この超低遅延ネットワークを使い、複数のコンピュータリソースを結合したリソースプール実験、さらには、Local5Gと組み合わせたネットワークコントロール型自動運転、感覚通信であるリアルハプティックス等の超低遅延性の応用実験を行う。また、古河電工は、本センターにおいて経時安定性や環境安定性なども含めて実際に敷設された空孔コアファイバケーブルの特性を評価し、同ケーブルの実用化を推進する予定だ。

    空孔コアファイバは、従来の光ファイバの限界を打ち破る可能性を秘めた革新的な光ファイバである。古河電気工業は、空孔コアファイバを低遅延伝送に用いるために、世界に先駆けて、低損失とレゾナントカップル現象により実現されるシングルモード(SM)性を有する高性能空孔コアファイバの開発に成功している。更に、実際の低遅延伝送を実現するための空孔コアファイバコネクタや空孔コアファイバケーブルの開発にも成功した。

    超多波長により通信チャネル数を10倍以上に増やすことが可能で、エネルギー密度および線形性は従来のガラスコアファイバと比較して1,000倍に向上することから、IoTへの電力供給を光ファイバで行なうなど、適用範囲の大幅な拡大を実現する。また映像配信や携帯電話基地局等において、アナログ信号を直接光ファイバで送っても波形のゆがみがないことを利用し、電子回路を大幅に簡素化することで省電力化も期待できる。


    ・予想PER 10.53倍
    ・実績PBR 0.55倍
    ・予想配当利回り 2.51%

株式情報更新 (5月7日)


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