（6448）ブラザー工業は、完全子会社スタンダードが運営するカラオケボックス事業を、（2157）コシダカホールディングスの新設子会社であるコシダカSPへ35億円で譲渡すると発表した。譲渡対象事業の2025年3月期実績は売上高86億9千万円、営業利益4200万円。譲渡は吸収分割方式で、効力発生日は2025年11月1日を予定している。

同社は2025〜2027年度の中期戦略「CS B2027」に沿い、事業ポートフォリオ改革と収益性の刷新を推進中。収益性改革事業に位置づけたカラオケ店舗運営を縮小し、今後は業務用カラオケ「JOYSOUND」機器の開発・製造・販売へ集中する。

一方、（2157）コシダカホールディングスは「カラオケまねきねこ」事業と合算し、国内店舗数は70店超追加となる見込み。2027年8月期には売上高1000億円、営業利益150億円以上を目指し事業規模拡大と運営効率化を加速させる方針だ。

ブラザー工業はプリンター、ミシンなどの精密機器に加え、カラオケ機器「JOYSOUND」の製造・開発も主力。事業売却によりカラオケ機器開発への集中が進む見通し。