注目銘柄

    注目銘柄 2025/7/3 09:16
    (9501) 東京電力 HD データセンター事業に本格参入 独自省エネ技術で新収益柱を模索
    (9501)東京電力ホールディングスは2027年度にもデータセンター(DC)事業へ本格参入する方針だ。生成AIの普及によるデータセンター需要の急拡大を背景に、同社は独自の省エネ技術を開発。サーバーから発生する排熱を効率的に回収し、近隣工場の空調などに供給することで、空調等の消費電力を従来比で4分の1に抑えるシステムを実用化する計画だ。これにより、電力消費の大幅な増加が見込まれるAI時代に対応しつつ、地域全体の環境負荷低減も狙う。

    DCの消費電力は一般的に非常に大きく、電力会社が自社開発する例は少ない。だが、原発再稼働の遅れに直面する東京電力HDにとって、新たな収益源確保は喫緊の課題だ。現在は柏崎刈羽原発6号機の再稼働を優先させる方針だが、県民の同意手続きが続いており、再稼働時期は未定のままである。

    2025年3月期の連結業績は、売上高6兆8,103億円、営業利益2,344億円、経常利益2,544億円、最終利益1,612億円となった。燃料価格の低下や燃料費等調整制度の期ずれ影響、特別損失の計上などで減益となったが、AI関連需要を取り込む新規事業で成長戦略を描く姿勢が鮮明だ。2026年3月期の業績予想は、原発再稼働時期が見通せないため未定とされているが、アナリスト予想では売上高6兆5,651億円、経常利益2,636億円、最終利益2,194億円と増益が見込まれている。

株式情報更新 (7月3日)


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