米半導体大手エヌビディアは8月27日に2025年度第2四半期（5〜7月期）決算を発表する。市場の注目度は極めて高く、発表内容次第で株価が急変動する可能性がある。同社は5月に、Q2売上高を450億ドル（約6兆6800億円）と予想していた。

一方、アナリスト予想は前年同期比52.4％増の456億5000万ドル（約6兆7804億円）、EPS（1株利益）は同47％増の1.00ドルと見込まれている。つまり、会社側のガイダンスと市場予想はほぼ一致している状況だ。しかし、投資家の期待は依然として高く、単に予想通りの決算では「失望売り」を招く恐れがある。

特にAI向けGPU需要が急拡大するなか、エヌビディアがガイダンスを引き上げるか否かが焦点となる。増収増益を確実に示せば株価は一段高が期待できるが、もし売上やEPSが市場予想を下回れば、市場はAI関連需要のピークアウト懸念を強め、「AIバブル崩壊」のシナリオが意識されかねない。

株価はすでに年初来で大幅上昇しており、高期待が織り込まれている。今回の決算は、エヌビディアがAI市場の成長を牽引し続けるのか、それとも過熱感が修正されるのかを占う試金石となるだろう。