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    米国雇用統計(2025年2月)— 雇用は増加もペースは鈍化
    米労働省が発表した2025年2月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月比15.1万人増となった。過去12か月の平均増加数16.8万人と比較すると、伸びが鈍化している。失業率は4.1%と前月と変わらなかった。

    業種別の動向
    業種別では、医療(5.2万人増)、金融(2.1万人増)、運輸・倉庫(1.8万人増)、社会福祉(1.1万人増)が雇用を押し上げた。一方で、連邦政府の雇用は1万人減少した。

    特に医療分野では、外来医療サービス(2.6万人増)、病院(1.5万人増)、介護施設(1.2万人増)での採用が進んだ。金融業では、不動産・リース(1万人増)と保険(0.5万人増)が好調だったが、商業銀行部門では5000人の雇用減少がみられた。

    賃金と労働時間の推移
    平均時給は前月比0.3%(10セント)上昇し、35.93ドルとなった。前年同月比では4.0%増加した。非監督職および生産労働者の平均時給も0.3%(9セント)上昇し、30.89ドルとなった。労働時間については、全体の平均労働時間は34.1時間で横ばい。製造業の労働時間は40.1時間、残業時間は2.9時間と若干増加した。

    労働市場の課題
    長期失業者(27週以上の失業者)は150万人と大きな変化はなかったが、経済的理由によるパートタイム労働者は前月比46万人増の490万人となった。また、就職を希望するものの労働市場に参加していない人の数も41.4万人増加し、590万人に達した。

    見通し
    労働市場は引き続き堅調なものの、雇用の増加ペースは鈍化しており、特に政府部門の人員削減が影響を与えている。FRB(米連邦準備制度)の金融政策の影響や、インフレの動向が今後の雇用市場の鍵を握ることになりそうだ。

株式情報更新 (4月30日)


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