注目銘柄
日銀、0.5%金利維持で「慎重な正常化」継続へ
物価上昇率は一時2%割れも、後半にかけて再上昇見通し
日本銀行は29~30日に開いた金融政策決定会合で、無担保コールレートを0.5%程度で推移させる金融調節方針を維持することを決定した。植田総裁を含む7人が賛成し、2人がさらなる引き上げを主張したが、現状維持案が多数となった。
日銀が同日公表した「経済・物価情勢の展望(2025年10月)」によると、海外経済の減速が日本企業の収益を下押しする一方、緩和的な金融環境が下支え要因として働き、国内景気は「緩やかな回復を続ける」とした。輸出はAI関連需要が支えとなるが、通商政策の影響で伸びは限定的とみる。
物価については、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が2026年度前半にかけて2%を下回る水準に縮小するが、その後は賃金上昇と人手不足を背景に「物価安定の目標」と整合的な水準に向けて再び高まるとした。2025年度のCPI見通しは+2.7%、2026年度は+1.8%、2027年度は+2.0%とした
一方で、海外経済や通商政策の不確実性は依然高く、日銀は「2026年度は下振れリスクが大きい」と指摘。金融市場や為替動向の影響を注視するとした。賃金上昇率は高止まりしつつも、企業収益の減少が一部で抑制要因になるとみられる。
金融政策運営では、「実質金利が極めて低い状況を踏まえ、経済・物価の改善に応じて政策金利を段階的に引き上げる」としたが、具体的な次回利上げ時期には言及しなかった。
市場では、年内の追加利上げ見送りを織り込みつつも、2026年前半にも0.75%程度への引き上げが再浮上するとの見方がある。日銀の慎重姿勢は、急激な円高回避と金融システム安定の維持を優先したものとみられる。
日本銀行は29~30日に開いた金融政策決定会合で、無担保コールレートを0.5%程度で推移させる金融調節方針を維持することを決定した。植田総裁を含む7人が賛成し、2人がさらなる引き上げを主張したが、現状維持案が多数となった。
日銀が同日公表した「経済・物価情勢の展望(2025年10月)」によると、海外経済の減速が日本企業の収益を下押しする一方、緩和的な金融環境が下支え要因として働き、国内景気は「緩やかな回復を続ける」とした。輸出はAI関連需要が支えとなるが、通商政策の影響で伸びは限定的とみる。
物価については、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が2026年度前半にかけて2%を下回る水準に縮小するが、その後は賃金上昇と人手不足を背景に「物価安定の目標」と整合的な水準に向けて再び高まるとした。2025年度のCPI見通しは+2.7%、2026年度は+1.8%、2027年度は+2.0%とした
一方で、海外経済や通商政策の不確実性は依然高く、日銀は「2026年度は下振れリスクが大きい」と指摘。金融市場や為替動向の影響を注視するとした。賃金上昇率は高止まりしつつも、企業収益の減少が一部で抑制要因になるとみられる。
金融政策運営では、「実質金利が極めて低い状況を踏まえ、経済・物価の改善に応じて政策金利を段階的に引き上げる」としたが、具体的な次回利上げ時期には言及しなかった。
市場では、年内の追加利上げ見送りを織り込みつつも、2026年前半にも0.75%程度への引き上げが再浮上するとの見方がある。日銀の慎重姿勢は、急激な円高回避と金融システム安定の維持を優先したものとみられる。
