注目銘柄

    [投資情報] ロボット市場、緩やかな回復基調 
    2025年の世界のロボット市場は、製造業や物流、医療など幅広い分野での導入拡大を背景に、緩やかながらも着実な回復基調を維持している。米中対立やインフレの影響で2022年以降、一時的に成長が鈍化したが、足元では半導体供給の正常化や自動化ニーズの再燃により需要が持ち直してきた。

    国際ロボット連盟(IFR)によると、2025年の産業用ロボットの世界出荷台数は約58万台と予測されており、前年比で6〜8%程度の成長を見込む。特に自動車、電子機器、食品加工といった業種で新規導入とリプレース需要が高まっている。

    一方、サービスロボット市場も堅調だ。倉庫内搬送や医療支援、清掃といった用途での導入が進み、2025年の世界市場規模は350億ドル(約5兆円)を超える見通し。生成AIの活用により、人と対話可能な接客ロボット教育支援ロボットの性能向上も市場拡大を後押ししている。

    地域別では、中国が引き続き最大市場を維持しつつも、北米や欧州、ASEAN諸国でも需要回復の兆しが強まっている。特に製造現場の人手不足や高齢化への対応策として、ロボット導入が中小企業にも浸透しつつある点が注目される。

    市場では、「ロボットはもはや一部の先進企業だけの投資対象ではなく、幅広い業種での業務効率化に不可欠なインフラになりつつある」との見方が強い。2025年は、成長ペースこそ控えめながらも、構造的な需要拡大に支えられた持続的成長の年となりそうだ。

株式情報更新 (5月8日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方