株テーマ:5G基地局:Open RANで世界展開の関連銘柄

5G基地局関連銘柄

●2020年7月3日、移動通信の標準化団体「3GPP」が、5G仕様の標準化を完了した。これにより基地局メーカーからの受注が電子部品各社に拡大する。総務省が5G基地局を23年度までに当初予定の3倍にあたる21万局に引き上げる方針を示していたが、標準化が遅れていたことがネックになっていた。

●中国工業情報化省は、2020年7月23日、2020年の5Gスマホ出荷台数が8623万台で、年内に1億台突破の見通しを明らかにした。5G基地局は1-6月に25万7000カ所を建設し、41万カ所となっている。

●携帯大手3社は、整備コストが都市部に比べて10倍近い過疎地で、5G基地局整備で協力する。費用分割で、コストを削減し、設備は3社で共有する。

●韓国サムスン電子は、米ベライゾンから5G基地局を7000億円で受注した。

●中国工業情報化省は、10月22日、5G基地局数が69万カ所に達したと発表した。年間目標の50万カ所を前倒しで達成している。


●5G基地局では、NECがファーウェイ排除の動きを強めた英国に拠点を設立し、「Open RAN(オープンラン)」と呼ぶ複数のメーカーの機器を自由に組み合わせられるインフラを整える。海外では基地局の実績はほとんどなく、ノキアとエリクソンの牙城を崩すことが出来れば、6Gにもつながる流れとなる。英政府はファーウェイに代わるインフラ整備に350億円を投じて実証実験を開始しており、NECも英政府の要請で参画している。


5G基地局への設備導入は、NEC、富士通、ノキア、エリクソン、サムスン電子が軸になりそうだが、通信アンテナや通信系計測器にも商機が発生する。5Gの普及は電子部品や半導体にも商機があるが、基地局建設が進まないとどうにもならない。5G基地局への通信設備導入ではNECと富士通、基地局工事ではコムシスHDや協和エクシオ、5G用計測器ではアンリツやアルチザネットワークスが注目されそうだ。ギグワークスも5G基地局の受注が豊富。

村田製作所は、5G基地局向けにMLCC(積層セラミックコンデンサ)が増加。

JTOWERは、携帯基地局関連インフラの装置、アンテナ、工事、構築物、電源、ファイバーなどの設備投資を一本化し、各社へシェアリングする事業を国内外で展開。各社毎に行われていた設備投資を一度で済ませられるため、設備投資や作業工程を大幅に削減することができるとしている。2020年7月には三菱UFJリースと資本業務提携し、5G通信インフラシェアリング分野で協業する。

総務省は、5G基地局の整備計画を2割程度積み増す諸策を講じると報じられている。携帯4社は2024年度までに5G基地局を7万局整備する計画を提出しているが、4G基地局から5G基地局への高度化などを対象とした補助金制度を設ける他、企業や自治体に5G電波の利用を認めることで、2割程度基地局整備を上積みする方針。収益性の低い地域に基地局を整備する場合も、国が費用の2分の1から3分の1を補助する。

2020年税制改正大綱では、5G通信網の整備で投資額の15%を税額控除する優遇措置を2年間の時限措置で設ける。減税は投資計画の前倒し分に適用されるため、5G基地局整備が加速する効果がある。

東京電力PGとソフトバンク・KDDI・楽天モバイルは、電柱に5G基地局を設置できるよう実証実験を開始する。5Gでは従来より高い周波数の28GHzが割り当てられる予定で、遮蔽物があれば電気が届きにくくなる。そのため5G基地局の設置数は大幅に増加する見込み。当初はNTTドコモが参加していないが、電柱は公共物と捉えられるため、携帯各社で共有されるだろう。

●5G基地局の設備投資額
・NTTドコモ 23年度までの5年間で1兆円、24年度以降も年数千億円投資
・ソフトバンク 今後10年で2兆円
・KDDI 今後10年で2兆円

5G基盤展開率を50%以上、2年後に全都道府県で運用開始、設備の安全・信頼性確保、資金調達希求などが、総務省総合通信基盤局の絶対基準で、周波数の割り当てが行われた。

●ソフトバンクとKDDIは、今後10年の5G基地局整備などにそれぞれ2兆円を投じると報じられている。ソフトバンクの基地局は現在1万局だが、21年度までに都市部を中心に5万局に増やす。25年までに20万局体制とし、ほぼ全ての場所で5Gが使えるようにする。最終的には35万局とする計画。

KDDIも21年度末までに5G基地局を5万局に増やす計画。総務省は、2023年度末までに5G基地局を、21万局超に引き上げる目標を示しているが、4G電波の転用で速度が出ない「なんちゃって基地局」も認めている。ドコモはあくまでも5G周波数帯で、21年度までに2万局とする方針で、目標を積み上げるかが注目される。


●GSMA
約800社の携帯電話事業者を中心に、220カ国から1000社以上が参加している業界最大の団体「GSMA」は、2020年末に5Gスマホの普及台数を1億7300万台としていたが、新型コロナの影響で26%減の1億2800万台に下方修正した。ところが中国では2万円台の廉価版が投入されたこともあり、当初想定の3400万台を大きく上回る9485万台に達するとしている。

世界の5G端末の4分の3が中国に集中することになり、各国は新型コロナで遅れた5Gネットワーク構築を加速させる必要が出ている。GSMAは2025年までに移動体通信業者が全世界で1兆1000億ドルを投資し、そのうち80%は5Gネットワークの構築に向けられるとしている。


●英国が、5G通信網の構築で、ファーウェイ製品を限定的に認める方針から、2027年までに排除する方針に転換した。既に導入済みのファーウェイ製品も排除するため、英国の5G通信網構築は2-3年遅れ、追加コストも2700億円程度発生すると見られている。これで禁止した国は英米の他に欧州7カ国となり、独仏の判断にも影響することになる。

5G基地局ではファーウェイ、ノキア、エリクソンが圧倒的だが、英国政府は日本企業にも協力を求めたとされている。NECや富士通の参入で、ノキアやエリクソンと技術やコストを競わせることになる。日本政府はポスト5Gや5G開発のために両社などに700億円規模で支援し、NTTはNECに600億円出資し、共同開発する方針を示している。一気に二桁台のシェアが取れるはずもないが、ここで足がかりを築かないとこの先も勝ち目はない。NECと富士通の頑張りに期待したい。

5G基地局:Open RANで世界展開 関連銘柄

5G基地局:Open RANで世界展開 関連テーマ

5G(第5世代移動通信システム)
5G注目株 機関投資家大量保有 MLCCの登場で搭載件数が飛躍的に増加 5G基地局:ミリ波対応フィルター 液晶ポリマー(LCP)は5Gの主力基板材料 5G基地局:Open RANで世界展開 5G基地局:アンテナ 光ファイバー ファーウェイ ローカル5G

会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方