株テーマ:北朝鮮(制裁解除か瀬戸際外交か)の関連銘柄
2018年6月12日の米朝首脳会談での非核化合意により、株式市場では早くも制裁解除を睨んだ銘柄物色が始まっている。日本を射程に入れる中距離ミサイルは実戦配備されており、脅威が完全に消えたわけではないが、安倍首相がトランプ大統領に直訴した拉致問題が取り上げられ、水面下では解放交渉が進むととの見方もある。当然、見返りが必要ではあるが、非核化では日本は廃炉問題の先進国であり、東芝を始め連想ゲームが始まりそうだ。一時はグアムがミサイルの標的とされたため、WDIやレオパレス21はホテル運営が不調となっていた。
これまで北朝鮮がミサイルを発射する度に物色されていた、石川製作所、細谷火工、豊和工業などの防衛関連はお役御免。代わって開発援助関連が浮上する可能性がある。航路関連も物色されているが、防衛関連が物色されたときと同様に根拠に欠け、株式市場の人気次第となる。
日朝首脳会談が9月にロシア・ウラジオストックで開催される「東方経済フォーラム」で開催される見込みが報じられている。拉致問題解決と引き換えに経済制裁を解除、その後の経済支援につながるとの連想が働いている。日本と北朝鮮を結んでいた貨客船「万景峰号」はウラジオストックと羅先を結ぶ航路があり、ウラジオストックに航路を持ち、在来型貨物船による近海不定期船輸送の兵機海運や、ロシア向けに中古車や建設機械を輸送している伏木海陸運送が高い。新潟東港・西港で港湾輸送のリンコーコーポレーションも候補のようだ。