注目銘柄

    注目銘柄 2024/2/28 06:13
    (6228) ジェイ・イー・ティ ラピダスから次世代枚葉式洗浄技術の研究開発業務を受託
    自民党半導体戦略推進議員連盟の甘利明会長が、半導体産業への「異次元の支援」を求める決議を採択したことが、経済産業省の大盤振る舞いを惹起したことは疑いない。甘利氏は、ラビダスがゲームチェンジャーになるとも述べている。

    AI半導体スタートアップのカナダのテンストレントとラピダスは、2ナノ世代半導体技術をベースにした、エッジデバイス向け半導体IP(回路設計データ)コアの共同開発で提携した。テンストレントは、チップレット製品を24年にも開発し、AIを高速・省電力化する期待の企業だ。最高経営責任者(CEO)のジム・ケラー氏は、「伝説のエンジニア」と賞賛されている。

    ラピダスが目指すのは最先端半導体の2ナノを製造するだけでなく、AIに関しては日々新しい発見があるため、顧客には時間短縮を求められる。テンストレントはコストが多少高くても、より速く半導体を手に入れる戦略に賛同している。


    時間短縮の切り札は、枚葉式洗浄装置を全工程で採用することだ。通常のバッチ式と枚葉式の混合方式では、枚葉式の装置を使った後にバッチ式の装置で処理をする場合がある。バッチ式の装置は、必要な処理枚数のウエハーがそろうのを待つ必要があるため、その待ち時間がかかる。

    枚葉式洗浄装置を全工程で採用すると、サイクルタイムを4割短縮できるという。一枚一枚洗う枚葉式は、当然大量のウエハーを一度に洗うバッジ式よりコストが高い。


    ジェイ・イー・ティが、ラピダスから次世代半導体製造技術の研究開発業務を受託したことは、コスト面もあるが、ジェイ・イー・ティの枚葉式洗浄装置は、赤外線ランプでウエハ上の薬液を高温にする特殊な機能を搭載し、処理性能及び処理能力の向上、薬液の削減が可能となっている。

    株価は急騰後の調整局面を迎えているが、ラピダスを支える銘柄の一つであり、監視が必要に思える。

株式情報更新 (5月18日)


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