ＮＴＴとスカパーＪＳＡＴ ＨＤは、宇宙でのデータ処理などを手掛ける新会社Space Compassを7月に設立する。両社の折半出資で、資本金は180億円。2021年の業務提携で発表した、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」の具体的な一歩で、観測衛星により宇宙で収集される膨大な各種データを静止軌道衛星経由で地上へ高速伝送する光データリレーサービスを、2024年度に開始する。衛星で観測したデータを地上に送信するには、これまで1時間以上かかっているが、この技術を使えば10分から20分程度に短縮できる。

また、高高度プラットフォーム（ＨＡＰＳ）を用いた低遅延の通信サービスを2025年度に国内開始を目指す。成層圏に無人の航空機を飛ばすＨＡＰＳは通信カバレッジ拡大が容易で、災害時の高信頼通信や、船舶や航空機等への大容量通信の提供、離島やへき地への通信サービス提供等が可能となる。早期に100億円の売り上げを目指す。