FRACTALEの子会社であるサイトリは、2021年8月27日、米パラクラインと再生医療技術の相互活用で資本業務提携したと発表した。米パラクラインの株式5.4％を取得する。

米パラクラインは、脂肪細胞由来再生細胞「ADRC」を用いた細胞治療技術を持つ。ADRCを用いた細胞療法は、新しい血管形成を刺激し、炎症を軽減し、組織の修復と再生を促進するサイトカインを分泌することで、損傷した組織の修復や機能を維持し、症状の進行を遅らせることが期待される。米パラクラインは心臓病と糖尿病の根本治療に向けたADRCを用いた細胞療法による臨床試験プロトコルを米FDAに提出し、臨床試験の準備に入っている。

サイトリは日本でADRCを用いた細胞治療で実績を持っている。日本と米国での相互臨床試験データの共有や再生医療・細胞治療の早期展開を目的に提携する。また、サイトリは、日本で糖尿病、腎臓病に関連する臨床研究準備を進めることを計画しており、ADRCを活用した糖尿病の治療方法の確立を目指す。

FRACTALEの株価は6.02％高の1498円で推移している。