注目銘柄

    AI 次の上昇可能性に向け関連株に注目
    菅義偉首相が、2021年5月25日にAIに関する戦略本部の塩谷立本部長と面会し、技術発展に伴う新たなAI戦略を2021年内の策定するよう求める決議を受け取り、検討する考えを表明したと日本経済新聞が報じた。報道によると、自民党は医療や農業、インフラなどをAIを活用する重点分野に据え、新技術開発を支援していくよう求めたとしている。

    2021年内にAIに関する何らかの方針が示される可能性があることから、特に医療AI関連に注目し、銘柄をピックアップしてみた。


    ●2158FRONTEO
    FRONTEOは、2020年6月に協和薬品工業と認知症診断支援AIシステムで提携。自然言語解析AI「Concept Encoder」を活用し、患者と医師の5~10分の会話から認知機能障害の有無を判定するシステムを開発する。2021年初めにも臨床試験を実施し、医療機器として2022年の発売を目指すもよう。また、創薬支援AIシステムでは武田薬品や中外製薬とシステム利用でライセンス契約を締結するなど、医療関連AIの材料が多いことから注目しておきたい。

    業績も2021年3月期の経常利益3.3億円から、2022年3月期は36.3%増の4.5億円、年間配当も0円から3円を計画しており、成長が継続する見通し。


    ●3773アドバンスト・メディア
    アドバンスト・メディアは、2021年3月31日、FROTEOが開発する認知症診断支援AIシステム開発で共同研究を開始したと発表した。FRONTEOの会話型 認知症診断支援AIシステムにアドバンスト・メディアの音声認識技術を掛け合わせることで、システムの実用性向上を目指すとしている。また、アドバンスト・メディアは、AI音声認識を活用した医療向けボイスRPAサービスとして、対面診療・オンライン診療を支援するクラウドサービスなども提供し、医療分野の売上高が全体の16%を占めていることから、注目しておきたい。

    経常利益は2020年3月期の8.15億円、2021年3月期の7.45億円から、2022年3月期は14%増の8.5億円を計画しており、成長も期待される。


    ●6701NEC
    NECは、2019年5月に最新AI技術群「NEC the WISE」を活用した創薬事業に本格参入すると発表。がんの先進的免疫療法に特化し、創薬事業の事業価値を2025年に3000億円まで高めることを目指す。

    2021年3月期の営業利益は20.5%増の1537億円となるも、2022年3月期は22%減の1200億円を計画している。


    ●9438エムティーアイ
    エムティーアイは、2020年6月18日、国立成育医療研究センター、再生医療研究センターと、AIを用いた不妊治療支援用アプリの開発で共同研究を開始すると発表した。AIを活用して患者1人1人に合わせた情報提供を可能にし、より納得して治療に臨むことができるように支援することを目指す。

    菅内閣の政策には、不妊治療の保険適用で、所得制限を撤廃し、保険適用を早期に実現するというものがあることから、関連銘柄として注目しておきたい。

    ただし、業績は5月12日に2021年9月期の通期経常利益を21~25億円から16~20億円に下方修正。年単位でも2019年9月期が31億円、2020年9月期が20億円となっていることから、減益傾向が続いている。

株式情報更新 (4月18日)


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