チエルは通期経常利益を3億円から3.6億円と20％上方修正した。国のGIGAスクール構想を背景に、校内通信ネットワークの整備事業の入札で無線LAN最適化ソリューション「Tbridge」の引き合いが増えたことから増益となる見通し。

また、2021年3月期第2四半期(4-9月)の経常利益は20.6％減の1.21億円となった。チエルの業績の特性として、第2四半期と第4四半期に売上高と営業利益が変調する傾向がある。

セグメント別では、学習部門の利益は39.3％減の0.93億円。前年に好調だった高校・大学向けCALLシステム「CaLaboEX」や画像転送システム「S600-OP」は第3四半期以降に入札が遅れたことから受注が減少した。

進路部門の利益は▲0.87億円。4-6月の▲0.01億円から悪化した。予定されていた進学相談会の多くの開催が延期や中止となったことが影響した。

情報基盤部門の利益は45.7％増の3億円。GIGAスクール構想での事業入札が多くの自治体で実施され、無線LAN最適化ソリューション「Tbridge」の受注が急拡大した。

チエルの株価は100円高の2030円で推移している。