株テーマ:半導体製造装置(前工程)の関連銘柄

SEMI(国際半導体製造装置材料協会)は、2019年12月10日に、半導体装置製造装置販売額が20年は前年比5.5%増の608億ドルに回復し、21年には9.8%増の668億ドル(約7兆2000億円)に増加するとの見通しを発表していた。


2022 半導体製造装置メーカー トップ15

1 Applied Materials(米)
2 ASML(蘭)
3 Lam Research(米)
4 東京エレクトロン
5 KLA(米)

6 アドバンテスト
7 SCREENセミコンダクターソリューションズ
8 ASMI(蘭)
9 KOKUSAI ELECTRIC
10 Teradyne(米)

11 日立ハイテク
12 SEMES(韓)
13 ディスコ
14 NAURA(中国)
15 ダイフク



半導体の製造工程には、前工程(ウェーハ処理工程)と後工程(組立工程)がある。
半導体製造装置の世界シェアでは、米アプライド マテリアルズが首位、東京エレクトロンが4位、SCREEN HDが6位、日立ハイテクノロジーズが7位、ニコンが8位。

SEMIによると、半導体前工程装置の世界市場は2019年に14%減の530億ドルとなるものの、2020年に急速に回復し27%増の670億ドルに達し、過去最高を更新するとしている。前工程については、2018年後半にDRAMやNAND型フラッシュメモリへの投資削減が予想を上回った。2019年前半もメモリー向け投資額は36%減少するが、2019年後半には35%増と好転すると予測している。

・半導体成膜装置
配線やトランジスタになる薄膜層をウェーハ上に形成する。
成膜装置では、(8035)東京エレクトロン、(6756)日立国際電気。ウェハー洗浄装置では、(7735)SCREEN HDが世界首位。(6387)サムコや(6728)アルバックはプラズマを利用した薄膜形成装置(CVD)を製造している。(4091)日本酸素 HDグループの大陽日酸は、化合物半導体の製造装置であるMOCVD装置で25年度に売上高100億円超と倍増させる。次世代半導体製造装置で、開発費に数十億円を投じる。

(7729)東京精密はウェーハ表面の凹凸を削って平坦化するCMP装置が代表的。CMP装置は(6361)荏原も生産能力を1.5倍に増強する。(3433)トーカロは、高機能皮膜を形成する溶射加工の最大手。(6590)芝浦メカトロニクスは、前工程の枚葉式ウェーハ洗浄装置、枚葉式フォトマスク洗浄装置。


・半導体パターン転写装置
薄膜に感光剤(フォトレジスト)を塗布しフォトマスク上の回路パターンを転写する。
現在半導体描画装置で生き残っているのは、オランダのASMLと、(7731)ニコン、(7751)キヤノンの3社のみ。実質的にはASMLが断トツのトップで、ニコンのシェアは1割もない。ASMLが次世代のEUV(極紫外線)露光装置を量産すれば、勝ち目はない。


・半導体エッチング装置
フォトレジストをマスクにして、薄膜を配線形状に加工する。
エッチング装置では、(8035)東京エレクトロンや、(8036)日立ハイテクノロジーズ、(6387)サムコが代表的。エッチング装置では米ラムリサーチが世界首位。

旧世代の半導体製造装置需要が高まっている。最新の半導体製造装置は300ミリウェハーに対応したものだが、旧世代の200ミリウェハー対応機種は、中古品市場で品切れが相次ぎ、東京エレクトロンやSCREEN HDに恩恵をもたらしている。キャノンはわざわざ200ミリウェハーの対応機種を20年2月に発売するという。

ただの時代遅れではなく、SiC(炭化ケイ素)材料にも対応し、IoTの普及で需要が高まる半導体製造装置で、電子部品メーカーが設備投資を抑えながら、増産投資する需要に応える。こうした動きは以前から見られたが、新規参入するほど需要が強まっており、性能ばかりでなく量の確保が高まっているようだ。


●米商務省は中国の半導体受託生産大手「SMIC」への輸出を事前許可制とした。SMICには米アプライド マテリアルズのほか、エッチング装置を東京エレクトロンが、洗浄装置をSCREEN HDが納入しているとみられる。


東京エレクトロンは、東京エレクトロン九州(熊本)にコータ/デベロッパ、サーフェスプレパレーションなど半導体製造装置の新開発棟を建設する。新開発棟は2023年春の着工、2024年秋の竣工を予定しており、建設費用は約300億円。


日本政府が新たに高性能な半導体製造装置23品目を輸出管理の対象に追加する。軍事転用の防止が目的で全地域が対象となるが、台湾、シンガポールなど輸出の包括許可の対象である約40の国と地域は個別の許可申請は必要としない。2023年4月29日までのパブリックコメントの募集を経て、7月の施行を予定している。日本メーカー10数社が影響を受けると見られる。


国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、2025年の半導体製造装置への世界全体の投資額が前年比2割増の1165億ドル(約18兆円)になりそうだと発表した。これは、2022年の1074億ドルを上回り、初めて1000億ドルを超える見込みとなる。

半導体製造装置一覧

半導体製造装置一覧

種類 装置名 用途
各種搬送装置 工程内ウェーハ搬送装置 工程内でのウェーハ搬送
工程間ウェーハ搬送装置 工程間でのウェーハ搬送
ストッカー ウェーハの保管
純水・薬液装置 純水製造装置 純水の製造
限外ろ過装置 水のろ過
逆浸透装置 水のろ過
滅菌装置 純水・薬液の滅菌
薬品供給装置 薬品供給
スラリー供給装置 スラリー供給
薬品純化装置 薬品の純化
各種ガス装置 ガス発生装置 ガスの製造
ガス純化装置 ガスの純化
ガス混合装置 ガスの混合
ガス検知装置 ガスの漏れ検知
排ガス処理装置 排ガスの処理
クリーンルーム装置 クリーンベンチ 局部的なクリーン環境の構築
クリーントンネル クリーンな搬送空間の構築
サーマルチャンバ 温度・湿度管理
環境試験室 環境試験
エアシャワー 塵埃除去
その他製造関連装置 パスボックス クリーンルーム間の物品搬送
各種制御装置 製造装置の制御

半導体製造装置(前工程) 関連銘柄

半導体製造装置(前工程) 関連テーマ

半導体製造装置(前工程)
ウエハー搬送装置 半導体エッチング装置 半導体切断装置 超純水装置 半導体成膜装置 半導体洗浄装置 半導体露光装置

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